スラムダンクで好きなのは

    小学生の頃に親の漫画で「泥のように眠る」って表現を知って、全く初めての言葉でとても驚くと同時にすごく腑に落ちてしまって、あの時の感動を今でも覚えてる。

 

    死んだように眠るって表現があるけど、ほとんど同じ意味だと思う。疲れ果てて布団に倒れ込んで、12時間くらい爆睡するイメージの言葉。

    死んだように ≒ 泥のように なんだよね。泥って動体だけど、風程度じゃ波立たなくて、基本的に停止してる「静かな」存在。音もない。でも足を踏み入れると少しずつ沈んでいって、人は埋まってしまう。もがいても質量も密度もあるから体はほとんど動かせない。泥ってより泥沼って言った方がわかりやすいかもしれないわ。

    泥からは大地も連想できる。自分が沈んでいって、動けなくなって、泥の一部、大地の一部になる。人間より高次元のもののもとに還るイメージ。もっと大きなものに包まれて自分が自分でなくなる感覚。自意識を手放して個人が個人として生きるために不可欠な苦痛、苦悩とかそういうもの、から解放される。

 

    泥に「死」の状態を見いだした時の感動よ。それから生きてて辛くなった時、泥になりたいって思うようになった。

    体を横たえ、泥に沈んで、目を閉じて、息を止めて、鼓動をやめて、自分の輪郭が消えていく感覚、自意識が霧散していく瞬間に思いを馳せるようになった。結局、現実逃避以外の何物でもないんだけど。
そうして何年もたって、永遠が終わった時、静かに朽ちている。そういう夢。

 

 

    久しぶりにtwitterでポエムツイをしてしまって後悔してたんだけど、半ば意地になってしまって消すわけにもいかず、照れくさいので恥の上塗りをしました。

 

    スラムダンクで好きなキャラクターは三井寿。ありきたりでごめんね。